ボルタの電池の扱いについて

今回の記事は、東京書籍の教科書を使用している方対象です。

その他の出版社の教科書をお使いの方は、スルーして下さい。いや、やっぱり読んで下さい(笑)。

数年前、学習指導要領の改正に伴って、教科書の内容も変更になった時、

「電池の学習では、ボルタの電池の代わりにダニエル電池を教える事になるよ」と聞かされました。

しかし、東京書籍の新しい教科書を見て、びっくり!

ダニエル電池とともに、ボルタの電池の実験やその仕組みなども、がっちり残っているではありませんか。

もちろん、ボルタの電池に2種類の金属と電解質水溶液が必要なことを調べる実験まで残っています。

そこで、他の出版社の教科書では、ボルタの電池をどう扱っているか確認してみました。

その結果、実験はないですが、ボルタの電池とその仕組みが詳しく載っていたのは、教育出版でした。

大日本図書は、ボルタの電池の紹介と「やってみよう」として実験方法が載っていました。

啓林館は、様々な種類の電池の1つとして、簡単な実験方法が載っていました。

学校図書は、コラムの中で紹介されていました。

いずれにしろ、ボルタの電池について、実験をもとに深く学習するようになっているのは、東京書籍だけでした。

う~ん。どうして東京書籍だけ、そんなにボルタの電池にこだわるのでしょう。

実際の話、私の住んでいる県では、3つの出版社の教科書が使われています。

ということは、県内の多くの中学生は、ボルタの電池についてそんなに多くは学習しないわけですから、高校入試にはボルタの電池の詳しい仕組みは出題されないことになります。

もちろん、入試のためだけに授業を行っているわけではないですが、出題されそうにない内容を教えるというのも、何かモチベーションが下がります。

このモヤモヤした状態を、どうしたら良いのでしょうか。