二酸化炭素って、「火を消す」の?

気体についての学習を始める時に、小学校の理科の復習として、知っている気体の性質を、生徒に聞いています。

すると、必ず二酸化炭素の性質として「火を消す」をあげる生徒がいます。

きっと、上の絵のような実験の結果から推測したものだと思うのですが、

「いやいや、火が消えてしまうのは、酸素が少なくなるからでしょう。二酸化炭素自体に、火を消す性質はないよ」

なんて説明を、今までしていました。

しかし、この論文を読んでみてください。

http://www.shotoku.ac.jp/data/facilities/library/publication/kyoiku53-8.pdf

比熱の関係から、二酸化炭素は窒素よりも、より多くの熱をロウソクの炎から奪い、その結果、ロウソクの火が消えてしまうというのです。

まーそれは、二酸化炭素が高濃度にある場合で、ビーカーの中でロウソクの火が消える時は、二酸化炭素が3%ほどしかないため、火が消える原因とはならないようです。

でも、二酸化炭素に「火を消す」性質があるかと聞かれれば、答えはYESですね。

実際、二酸化炭素消火器ってありますからね。

今まで、したり顔で説明してきた生徒のみなさん。ごめんなさい。訂正します。

この二酸化炭素に「火を消す」性質があるって、理科の先生にもあまり知られていないんじゃないかな~。

えっ、知らなかったのは私だけ!!そうか~。